2016新春の大呉服祭イベント【加賀友禅】展開催

ようこそ! 御福まつかわやの大呉服祭特設サイト 2024年4月28日(日) 09:25 JST

加賀友禅日本の美・日本を代表する染

2016年新春の大呉服祭3大イベント

加賀五彩について

加賀友禅は「加賀五彩」とよばれる臙脂・藍・黄土・草・古代紫の五色で構成され、京友禅より沈んだ色調が特徴です。デザインは写実的で、武家風の落ち着いた趣があり、刺繍や箔押しなどを使わずに、「ぼかし」や「虫食い」などの表情でアクセントをつけています。ぼかしの方法も、京友禅が内側から外に向かってぼかしているのに対し、加賀友禅は外側から内側に向かってぼかします。

加賀友禅の工程

1.図案の作成

自然の姿や感動を一度心の中に入れ、再びその美しさを文様という色や形にして表現します。そしてそれを着る人の年頃や、着姿を想像しながら描きます。

2.下絵

青花と呼ばれる濃縮液剤で、生地上に毛筆で風景や絵の下書きをします。青花は、水で濡らすと消えてしまいます。

3.糊置き

特殊な用具を使い、下書きの線に沿ってなぞっていきます。その用具の先端から、円錐状の管を伝って細糊(でずり)が押し出される仕組みになっています。

4.彩色

糊が生地になじんだあとで、青花による線を取り除くために、豆をつぶしたものを薄めた溶液を生地の裏側から塗布していきます。自然乾燥させた後、絵の部分に様々な色の塗料を使って彩色します。

5.下蒸し・中埋め

地染めの前工程として、彩色した部分を鮮明な色の状態に保てるよう、その絵の彩色部に糊を置きます。

6.地染め

染料に浸した先の広い刷毛で、下地を塗ります。平均にむらなく引く作業で、弾き染めともいいます。

7.本蒸し

地染めが乾いた後、生地を約1時間程蒸気にかけ、染色を定着させます。彩色した絵の部分の糊は水洗いして落とします。

8.水洗

友禅流しとも言われ、以前は自然の川で行われ、金沢でも街の風物詩となっていました。

9.仕上げ・乾燥・湯のし

水洗いの後は、乾燥、湯のしという工程を経て仕上げられます。最後には顔料等にて仕上げをし、色彩補正の工程を経て、加賀友禅が誕生します。

加賀友禅

京友禅は茶屋染、加賀友禅は加賀御国染の色絵・色絵紋を基礎として発展した染色技法といわれています。加賀友禅は落ち着きのある実写的な草花模様を中心とした絵画調の柄であるのに対し、京友禅は流麗な集合配列模様を象徴としています。それは加賀の武家文化、京の公家文化それぞれの社会背景に支えられたことによると考えられます。